【加速世界と人工知能】ソードアートオンライン小説9巻の感想2
ソードアートオンライン小説9巻、アリシゼーション・ビギニングの最初の方で語られていることですが、アンダーワールドは、「加速世界」にもなります。
このあたりは、小説がすごく面白く、本当に細かい設定があるので、小説9巻は本当に読むことを推奨しているのですが、とにかく、アンダーワールドは、時間の加速が可能です。
等倍といって、現実世界と同じスピードでアンダーワールドの時間を経過させることもできれば、1500倍というスピードまで加速できます。
もし現実に、時間を加速させられる仮想現実なんかがあったら、みんなそこに入りたがりますよね。
18時間で2年間、勉強や研究などができたら、もしかしたら早い段階でアインシュタインを超えるような天才が現れるかもしれません。
もちろん、ソードアートオンラインはフィクションですが、“もしも私たちが住むこの現代に、加速世界やアンダーワールドがあったらどれだけ可能性が広がるだろう”なんて妄想しちゃいます。
下手をしたら、今日付き合ったカップルがいて、加速する仮想現実の世界に行き数年過ごし、戻ってきたら別れてる、なんてこともあるかもしれないですよね。
周りからしたら、「昨日付き合ったばっかりなのに、もう別れたのかよ!」なんてツッコまれてしまいそうです(笑)
それともうひとつ、アリシゼーション編で重要なポイントは、「アンダーワールド内にいる住民はすべてAI<人工知能>」だということ。
こちらも小説の中で早い段階で書かれていることですが、アンダーワールド内にいる人々は、NPCとよばれるノンプレイヤーキャラクターはひとりもおらず、すべてが意思を持ったAI<人工知能>になります。
そしてこの人工知能は、キリトとアスナの子供であるユイのようなトップダウン型AIではなく、まったく異なるアプローチで生み出されたボトムアップ型AIだというところがミソです。
トップダウン型AIと、ボトムアップ型AIの違いは、小説の方で詳しく読んで欲しいです。このAIの考え方、アイデアがとっても面白いんです。
この仮想現実内の時間の加速と、ボトムアップ型AI<人工知能>が、今後のソードアートオンラインの小説10巻以降をものすごく魅力的な物語にしてくれます。
人間の魂はどこにあるのか、人間の魂(フラクトライト)のコピーを作ることに成功したラースという組織は、何を企んでいるのか、目が離せませんし、アンダーワールドの設定は本当に面白いので、できるだけたくさんの人に見てもらいたい巻です。