【あのカーディナルが泣いた?】ソードアートオンライン小説12巻の感想3
ソードアートオンライン12巻を語るうえで、カーディナルは外せないでしょう。
10代前半の女の子の外見で、中身は200歳というキャラクターです。
他のラノベやアニメなどでも、結構こういう設定のキャラって多いんですが、カーディナルはその中でもかなり興味深いキャラです。
カーディナルは、ずっと禁忌目録に縛られない人物を探していました。
それも、200年という途方もなく長い時間を。
外の世界から隔離された巨大な図書館の中で、ひたすら一人で、外の世界の虫たちが見る景色や聞こえる言葉を頼りに、禁忌目録を破る者を探していたのです。
そうしてやっと見つけたのが、キリトとユージオでした。
小説には書いてないですが、おそらくカーディナルは、2年間もキリトを見てきた中で、目が離せないやんちゃな少年に情が入ってしまったのかもしれませんね。
そして、システム上ありえないことですが、ずっと見ているうちにキリトを好きになってしまったのではないかと。
「好き」という感情すら持たない、知らない?からこそ、
「そうか・・・これが・・」
「これが、人間であるということか」
という言葉に繋がったのだと思います。
このセリフを読んだとき、私の目の前も滲みました。
200年の孤独を、たった一回のハグで「報われた」と語ったカーディナルに、いとおしさを感じざるを得ません。
ただのシステムが、虫の目や耳を通じて知った、数多くのアンダーワールド人たちのささやかな幸せ。
なぜ、人々は寄り添うのか。
「この温かさを知っただけで・・・わたしは・・」
よく考えてみれば、カーディナルは人とお茶をしたことも、しゃべったことも、手をつないだことも、会ったこともないんだと気づきました。
カーディナルは、アスナやリーファ、シノン、リズベット、ユウキなどに勝るとも劣らないキャラクターです。
なんだか、ソードアートオンラインの小説で1巻ごとに泣かされている気が・・・
私は別に泣き虫ではないんですけどね。
ストーリーが秀逸すぎて没頭し、入り込んでしまった結果、それぞれのキャラクターの感情とリンクしてしまっている部分があります。
ソードアートオンライン小説11巻が最強だと思っていましたが、12巻も全然負けてないですね。
アンダーワールドの生い立ちや全容、作られた本当の意味など、たくさんの情報が詰まっている巻です。
是非とも読んで欲しい巻ですね。(これも毎回言っている気がしますが)