ソードアートオンライン小説SAO14巻感想6【過程こそが重要なんだ。】
「過程こそが重要なんだ。這いつくばって死ぬか、剣を握って死ぬかがね」
これは、キリトがアドミニストレータに言った言葉です。
アドミニストレータは、キリトたちに、決定された終わりにたどり着く過程に、何の意味がある、と聞きました。
これがその答えです。
これまで、ユウキの生き方などを見たキリトだから言えた言葉なのでしょう。
アインクラッドも、結果的にはなくなりましたが、それでも、アインクラッドで生活した2年間という過程は、いまもなおキリトの中で一番大事な思い出なんでしょうね。
最後に、
「俺たちは、人間だからな」
と付け加えます。
「俺は」ではなく「俺たちは」と言ったことに、深い意味があると思います。
もしかしたら、キリトは自分やユージオ、アリスだけじゃなく、アドミニストレータさえも、人間だと言いたかったのではないでしょうか。
大人になると、結果ばかり気にして、過程を楽しむ心の余裕がなくなってきます。
でも、成功者や幸せをつかんでいる人に聞くと、みんな口をそろえて、過程を楽しめるかが大事だ、といいます。
楽しむとは少し違いますが、終わりまで剣を握ってあがきたいという心の中には、これまでやってきたことを、剣士である自分を最後まで突き通すことが、もしかしたら結果よりも重要なのではと教えてくれます。
ソードアートオンラインの小説を読んでいて、私自身の実生活に影響を与えた言葉は数多くあります。
この言葉も、そんな言葉のひとつになりました。